新会社設立と変わりゆく時代の波

昨年の11月1日に、新しい会社を立ち上げた。 業界を取り巻く環境が私が想像していたより急速に変化しているのを、日々の仕事の中で感じていたからである。 広告業界において紙媒体からウェブとネットへの移行の需要比率が高まると確信していたので、ウェブを中心とした新しい看板を掲げる事にした。 もう一つは私も70歳を目前としていたし、一番良い時期に第一線から身をひいて行くのが良いと考え娘婿を代表取締役社長とした。 娘婿は四国高松で生まれ育ち、両親に可愛がられ苦労した事は一度もなく、家庭的で周りの皆んなが良ければ良いとの考え方の平和主義者であったので、荷が重いと感じるところがあったのでないかと思う。 特に銀行借入その他の保証人になるのをためらった。 そこで私も代表取締役として残り2人体制で、娘婿は営業に重点を置き、私は保証人を続ける事にした。 一旦会社の第一線から少し離れようと思うのと交際接待費を減らすのにはどうすれば良いのか考えていた。 突然スナックをしようと考え、物件を見にいきすぐに決めた。夜も飲みに行かなくてもいいし、色々な人と話ができ、気も紛れると思った。 内装の打ち合わせ、備品の調達、女性の手配、いろんな人の協力を得て明るいおしゃれな店が出来上がった。名前は「ケ・セラ・セラ」と決め11月1日オープンする準備が出来た。 この頃私は、南区の戸建を売却し会社近くのマンションを借り住んでいた。会社の売上も伸びていたが、大阪担当の副社長が会社を辞める事になった。振り返ってみると、私とは水と油みたいで気が合わなくて、夜飲みに行く事も少なかった。 昼食は副社長と付き合いのある出入り業者を1人入れて3人でよく食べに行った。 大阪の支店開設の時からは気を許し家庭の悩み事なども話してくれた。 会社を辞めてからは付き合いもなくなりその後、亡くなったと聞いて、びっくりしたが以前から何か悩んでいたような気がしていた。 その後大阪支店の体制も変わり、以前より厳しくなると感じた。 この年の21期の売り上げは、47,404万円、売上総利益12,166万円を達成し創業以来最高の数字を記録した。 10期から11年間順調に伸びてきたが、この先が不安で、酒の量も増加していった。 次の手を考えるが中々妙案は出て来なかった。良い時は良いように事は運ぶが、悪い時も同様に悪いことが重なるものである。 東京の柱である得意先も、紙媒体の説明書を廃止する連絡があった。 今後売り上げの大きな伸びは期待できないと判断し、内部の経費節減にに力を入れる事にしたが・・・まだまだ大きな試練が待ち構えているとは この年日銀がマイナス金利を導入、4月には熊本で最大震度7の強い地震が発生、東京都知事に小池百合子氏が当選アメリカではドナルド・トランプが大統領選で当選オリコンではAKB48、嵐が活躍、プロ野球では日本ハムファイターズが日本一になった。