景気低迷と印刷業の挑戦

Episode 16

私たちの印刷業、 広告業は景気が悪くなると各企業は真っ先に経費節減のために最小限に必要な物だけ作成して支出を抑えてくる。 見積もり、入札でも価格は下がり受注量も極端に少なくなってきた。 毎年値上げ交渉をして価格が上がってきた製品は逆に下がってきたのである。 我々の業界では今もその傾向が残っている。 夏頃には株価も14,000円となりバブル景気の終焉である。 都市銀行の不良債権はこの年の9月末で12兆3000億円と大蔵省の発表があり、 ピンとこなかったが仕事をしていると肌で感じるものがあった。
会社も南区に移転したので、従業員の送り迎え、 得意先に出向く時間のロスなどマイナス面が出てきた時期であった。 毎日営業会議をし新規開拓の話をしたりいかに仕事の量を増やすか議論したが、 景気は益々悪くなり成果は期待通り進まなかった。 しかし私の中では安易な気持ちが先行して、 今考えれば危機感を感じていなかったような気がする。
会長である友人も立派な自宅を新築し、 社員とともに友人の新築お祝いに招かれ食事をご馳走になり、 みんなで頑張ろうと気勢を上げた時期でした。 私も9会長がいるので安心していた節があり、 ずるい考え方であったと今も反省している。 その考えのなさが一年数ヶ月後にくるとは...。

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変革の年、合併と新たな始まり

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